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何故、今「クラウド・コンピューティング」教育が必要なのか?(受講者インタビュー)

~「いまやITサービスマネジメントと切っても切れない関係となったクラウド」~

 

今やITの世界で“クラウド”という言葉を耳にしない日はありません。しかし、そのような知名度に対して日本の企業には、未だ「普及している」とは言い難い状況です。

この原因はいくつか考えられますが、「クラウド」という言葉のみが一人歩きしてしまったことで企業側にメリットが的確に伝わっていない。それ故に、“クラウド”の正体が見えず、デメリット面を必要以上に懸念させてしまっているのではないでしょうか。

 

こうした状況に対して、EXINは“クラウド・コンピューティング”の国際標準の資格認定プログラム「クラウド・コンピューティング ファンデーション」を立ち上げました。同時に、同資格を取得するためのトレーニングコース「クラウド・コンピューティングの基礎<含EXIN認定試験>」の認定も開始。玉石混合となってしまった“クラウド・コンピューティング”の世界に一石を投じました。同コースでは、専門家を講師に招きクラウド・コンピューティングの基本概念を再確認し、そのメリットやデメリットを熟知した上で、ベストプラクティスなどを2日間に渡って学び、最終日には認定試験を実施します。

 

今回は、本コースに参加していただいた日本IBMの児玉英一郎さんに、コースに参加したきっかけや受講してみた感想などをお聞きしました。


クラウド・コンピューティングの価値を正しく訴求できるようにする為には
基本概念に立ち返って学習することが必要

 

−−−本コースを受講されたきっかけとはどのようなものだったのですか?

 

ek児玉さん:

私はIBMで、大手企業様の「IT環境の維持コストの削減」と「企業の成長を促進するIT投資の最適化」をご支援するアウトソーシングサービス部門に所属しています。業務としては、CIOなどが日々頭を悩ますプロジェクトマネジメントの改革やソフトウェア品質・テスティングの改善などを実現するためのコンサルティングです。

昨今の厳しいビジネス環境の中、多くの企業様が、IT投資の最適化を本格的に検討、実行されています。

 

クラウド・コンピューティングは、当初ITコスト削減の有力な手段として検討され始め、その浸透に合わせてサービス・レベル向上の切り札として、更に東日本大震災後は、災害復旧の観点からも注目されるようになりました。このような状況下で、私個人も、よりクラウド化のメリット・デメリットを正しく理解し、お客様への改善施策の提案に取り込んで行きたいと考え、本コースを受講いたしました。

 

−−−本コースでは「クラウド・コンピューティング」の基礎からベストプラクティスまでを学ぶことができますが、児玉さんには基礎の部分は必要なかったのではないですか?

 

児玉さん:

そんなことはありません。IBMはクラウド・コンピューティングに関する様々なサービス、製品を提供していますので、最新動向や知見を入手する事はできていました。ただ、私の現在の業務のクラウドとの接点が限定的である事や、お客様に対して今後クラウド・コンピューティングの価値を正しく訴求できるようにする為には、基本概念に立ち返って学習することが必要と考えた次第です。

知識の再確認はもちろんですが、普段使用しているにも関わらず、パっと出てきた時に本来の定義やイメージが浮かんでこない用語に気付くこともできたのは、貴重な経験でした。

 

−−−クラウドの価値が玉石混合になっている中で、お客様が本当に必要とされる「クラウド・コンピューティング」を学びたかったということですね。

 

児玉さん:
その通りです。ITコストの可視化と削減や、ビジネスの早期立ち上げは、お客様にとって喫緊の課題です。これらの課題解決に、クラウド・コンピューティングを適材適所で活用することが重要と考えます。

例えば、私が担当するソフトウェア開発のプロセス改革コンサルティングにおいても、クラウドのメリットは非常に大きいです。従来、ソフトウェア開発環境やテスト環境の構築は、需要変動も大きく投資上もそのコントロールが課題でした。これらをクラウド化する事で、プロジェクトのピークに合わせて迅速に環境が提供され、コストも変動費化できます。テスト環境構築と実施の自動化は、Time to Marketの短縮を実現する生産性、品質向上の有力な手段の一つですが、クラウド・コンピューティングを活用する事で、試行も容易になりました。

 

コンサルタントという職務上、ベンダーではなくお客様の立場で、様々なクラウド・サービスを評価、比較する事があります。ベンダー・ニュートラルな内容の本コースを学習した事は、真にお客様の成功、満足に資するコンサルティングを行なう上でも有効ですし、IBMのクラウドが他社に比べて優れている点も私自身の中で明確になったと思います。


ITILを活用したITサービスマネジメントの実践を
クラウド・コンピューティングが促進

 

−−−実際にコースの内容はいかがでしたか?

 

児玉さん:
本コースのはじめに、ハードウェアベンダー、ソフトウェアベンダー、それぞれのクラウド・コンピューティングの定義の違いを学びます。前者は「運用管理の簡素化とシステム弾性の確保による、コスト削減および俊敏性向上」。後者は「スケーラブルで高信頼、オンデマンドベースのアプリケーション使用方法」です。このような違いを把握することは、クラウドの導入に関わる経営層、IT部門や、提案する側のベンダーのコンサルタント、営業、技術者など、誰もが理解するべき基本的なエッセンスですよね。

 

本コースでは、そのようなエッセンスに加えて関連テクノロジーについても学習しますが、技術的な内容に偏ることなく、利用者、ビジネス側の視点もバランス良く盛り込まれている印象を受けました。又、テキストの内容に加えて、様々な事例や最新動向を解説いただいたので、理解の促進に役立ちました。

2日間のコースを終えて、クラウド・コンピューティングの基礎を再確認できたと共に、クラウドを適材適所に活用すれば、従来よりも高いレベルのITサービスマネジメントが実現できるのではと感じました。

 

−−−本コースのどのような点がITサービスマネジメントの実現に繋がるのか、詳しくお聞かせいただけますか?

 

児玉さん:
ITサービスマネジメントを考える上で、デファクトスタンダードであるITILに沿ってお話しますと、現在のバージョン3に改訂された際、新たにライフサイクルという要素が加わりました。従来はプロセスや、開発、運用という局面、アプリ、インフラといった階層による区別が重視されていましたが、これらはIT部門側の都合であって、戦略策定から、設計、運用、廃棄というライフサイクルで整理した方がビジネス、特にITの投資に責任を担う立場の方からは理解がしやすいです。DevOpsムーブメントの台頭に見られるように、クラウド・コンピューティングの普及によって、開発と運用、アプリとインフラが一体となって、ライフサイクル全体で最適化を図る動きが加速する事は明らかです。これはITILのサービスライフサイクルのコンセプトと合致するものだと思います。


又、サービスストラテジの財務管理や需要管理は、ITコストの最適化の観点で極めて重要でありながら、その実践が難しいプロセスですが、これらもクラウド・コンピューティングに関連する様々な技術の進化によって実践が容易になることが期待されます。

 

クラウド・コンピューティングの導入は、従来のIT部門からビジネス部門(LOB)が主導するケースが増えています。様々な部門が連携しながらサービスライフサイクルを推進するのはITILが指向する組織のあり方そのものですが、ITに明るくないビジネス部門の方々にとってベンダー、IT部門との「共通言語」としてITILはそのニーズに応える事ができます。


従量課金、SLAありきのクラウド・コンピューティングにおいては、サービス・レベルとコストはトレードオフの関係にあるといえます。これは確かに重要な原則ではありますが、そこにITサービスマネジメントの実践が伴わないと、安かろう、悪かろうという事態を招きかねません。「コスト削減」と「ITサービスレベルの向上」という二律背反を克服してこそ、ビジネスの貢献に資するITサービスといえます。その為には、ビジネス部門、IT部門など様々な部門が連携しながら、ITILを活用したITサービスマネジメントの実践が不可欠です。

 

ITサービスマネジメントを適切に実践する事はクラウド導入、移行のリスクを下げる事に繋がります。従ってサービスを提供するベンダーは勿論、IT部門、ビジネス部門にもITILの知見が求められます。その逆もしかりで、ITILを知っている、ITサービスマネジメントを実践している方には、今後クラウド・コンピューティングは必須の知見となるのではないでしょうか。


ITIL有資格者のステップアップとして


−−−最後に本コースを受講してみて、今後の児玉さんの目標と宜しければ本コースのオススメメッセージなどをいただけますか?

 

児玉さん:
そうですね。コンサルティングの現場で、クラウド・コンピューティングの活用をこれまで以上に推進したいと考えています。そして、今後整備される予定の上位資格にも挑戦したいと考えています。

 

本コースでは、クラウド・コンピューティングの基礎をビジネス、テクノロジー双方の視点から学習した上で国際標準の資格試験も実施されます。クラウドに対する必要な知識を効果的、効率的に習得したいと考えている方に本コースは最適です。

 

特にITILの資格をお持ちの方は、ITサービスマネジメント実践のためのステップアップとして、挑戦されてみてはいかがでしょうか。

 

−−−ありがとうございました。


【児玉英一郎氏プロフィール】
日本アイ・ビー・エム株式会社
グローバル・ビジネス・サービス事業 スマーターADMコンサルティング
マネージング・コンサルタント
ITIL® Expert, PCEA®, PMP®, CISA®, EXIN Cloud Computing Foundation

 

情報システムとソフトウェア開発プロセスの変革をご支援するコンサルティング部門に所属し、製造業、金融機関を中心に、 プロジェクトマネジメント実践・定着の為の標準化や教育、CxOの課題解決に焦点をあてたITプロセス改革コンサルティング に従事。

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