レポート:SIAM-ServiceNorth Japan 2024 大阪イベント

令和6年10月28日に大阪にて、久しぶりの対面型イベントを実施いたしました。EXIN JAPANでは2009年よりITSMに従事されるリーダーの皆様に、横とのつながりや、ご自身の気づきを得る場を作りたいとセミナーx親睦会の形で毎年実施してまいりました。当初はワークショップや川柳を募ったりと準備にも時間を費やしましたが、軽くサクッとできる形に落ち着いてきました。今回はコロナで中断していた会をようやく大阪で実施する機会を得ました。大阪では2010年以来、じつに14年ぶりとなりましたが、素敵な会になりましたこと、皆様に感謝いたします。

オランダよりEXIN本社のNamrata氏を迎える事ができました。HCLtech社がLloyd’s Register社に手掛けたコンサルティング事例を中心にお話しいただきました。

今回は、日本企業にとって、エンドツーエンドのサービスを提供していく中で、日本組織へのモデルとその実践的な仕組みのアイディアをDIG2ネクスト社の鈴木氏に、まず、ご披露いただきました。

その後、東京海上日動システムズ社の平川氏にご登壇いただき、平川氏が理解しているアウトソーシング戦略とSIAMの振り返り、そのモデルの感想、その後、企業の立場から、鈴木氏へ忖度なしのご質問を通しての対談という形でした。

平川氏の感想で、最初のご発声は「わくわくした!」でした。聴衆である私たちもワクワクした対談になったと感じました。

親睦会では、名刺交換、ゲームなどお楽しみいただけた模様です。

司会は、テクノファイブの谷氏がセミナーならびに親睦会を、急遽の時間変更などが勃発したにも関わらず、見事に全うしていただきました。

 

 

 

 

今回の参加者の皆様の役割は、サービス構築のデリバリーでプロジェクトマネジメントをされている方が多く、次にサービスマネージャの方でした。

参加者に実施したアンケートでは、90%以上の方が期待通りのセミナーであり、親睦会だったとの事です。アンケートからのコメント、感想などを一部共有させていただきます:

マルチソーシング環境でどのような具体的なお困り事がございますか。またその解決のためにSIAMは有益とお感じになりましたか?
  • グローバルで同じシステムを使っているところもある中で、いくつかの地域で異なるサービスデスク、ヘルプデスクやアプリケーションマネジメントサービスを使っているところがあります。もしかするとそう言った環境でSIAMが有益なのかもしれないと感じました。
  • マルチサービスプロバイダ環境におけるツール運用の課題である境界についてJIRAのプロジェクトという概念でテーブル権限を管理するアイデアはシンプルだが目からウロコでした。
  • スタンダードシンプルな実装に感心しました、SIAMはそのためのストレートな解決を示していると思います。
  • SIAMを実践するプロジェクトに参画していますが、SIAMのモデルと実際のツールとの親和性について確認することができ、有意義でした。
  • 指示系統に問題があった事案で、SIAMを用いるとしっかりと線引きできるのではないかと思いました。
  • ベンダー毎にサービス管理方法が異なり管理レベルも統一されておらず、サービス品質に大きな差が生じています。また、縦割りの考え方が強くコラボレーションして課題などを解決していく意識が希薄な場面があります。
    これらを解決するためにSIAMの考え方は有用と感じますが、各ベンダーの理解と協力が必要と感じます。
  • お客様もIT部門が複数あり、SPも複数あるため、合意形成や協働が難しい。顧客組織が一枚岩になっていないとSIAMは難しいのではないかと思われます。

 

【平川氏と鈴木氏のセッションについて】パネラーの問いや回答のやり取りについての感想をお聞かせください。
  • 平川様がIT現場を熟知されており、現場感覚で鈴木様とやりとりされてるのが興味深かったです。ITIL/SIAMのベースの理解と現場の理解、双方が知見者で議論するのは非常に有益と感じました。
  • 現実に沿った問いが投げかけられることで、モデルそのものと参加者の理解度の深化につながったと感じています。実際の事例と併せてこうした議論を聞くことができたことは貴重でした。
  • SIAMを使用するにあたりどのような着眼点を持っているのかが伺えて、興味深かったです。
  • 非常に面白い取り組みでした、ビジネス実務の観点とシステム、コンサルの観点が統合する対話の重要性を感じました。
  • 理解を深められるやり取りであったと思います。一方で、(リスナーも巻き込むなど)もっと突っ込んだ議論があればより面白く有意義な話が聞けたのではないかとも思いました。
  • 第一問目の質問のサービスとはのやり取りがとても興味深かったです。

 

EXINに今後期待することをお聞かせください
  • ITSM実務者のコミュニティのホスト。ITILに代わるITSMフレームワークの提供もしくはITILの復興(ITIL5の権利獲得)
  • SIAMとITIL4の棲み分け、違い、差別化を進めてほしいです。無理な場合、一緒にしてもらった方がありがたいです。
  • SIAMにネームバリュー付けること
  • SIAMの真価を社会に発信していくフラッグシップになっていただければと思います。
    「大きなアイデアを実現しないと、大きな変化(DX等)は実現しない事」が理解されればSIAMやVerismなどのコンセプトの価値もより高まるでしょうし、社会も変わっていくと思います。
  • IT業界のスタンダードを牽引し、関西も含めてより大きなコミュニティになっていただけると幸いです。
  • 大阪でのイベント開催ありがとうございました。毎年という訳にはいかないと思いますが2~3年の周期ぐらいでまた開催をご検討いただければと思います。

 

皆様、有難うございました。